ライブラリーの基本
アナトミーAI会話ライブラリーは基本的に、2段階の会話形式になっています。AIが実行する最初の質問や指示(プロンプト)の結果に対して、第2の指示(後プロンプト)を行います。この形式には下記3つのパターンがあります。
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分析・評価パターン
プロンプトでデータを取得し、後プロンプトでデータの内容をサマリーする。
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深堀分析パターン
プロンプトでデータを取得し、後プロンプトでさらに関連データを取得する。
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二段階分析パターン
プロンプトでデータを取得して中間データを作成する。後プロンプトで分析を行う。
ライブラリー上のプロンプトには、パラメータが複数指定されています。これは、分析対象や条件を柔軟に変更できるように、対象や条件を変数として定義しています。こうした変数部分が「パラメータ」と呼ばれ、プロンプトの一部として一緒に実行されます。
例:
| プロンプト: | 指標1と指標2について、各月の値と、前月との増加率を表にして |
| パラメータ: | 期間:(デフォルト期間) |
| 指標1:PV |
| 指標2:Organic Search |
| 表示形式:整数の%、%表記の表形式 |
| 後プロンプト: | その変化についてサマリーして。相関性にも言及して |
利用者は、ライブラリーからプロンプトを呼び出し、パラメータを自由に変更してプロンプトを実行することができます。プロンプトの本文は自由に編集・実行可能ですが、内容を大きく変更すると、出力結果がライブラリーで想定されているものと大きく異なる場合があります。各プロンプトの注意点は、対応する「分析リファレンス」に記載されています。
プロンプトが実行されると、入力エリアには次に実行すべき「後プロンプト」が自動的にセットされます。最初のプロンプトの出力結果が得られた後、すぐに後プロンプトを実行することで、2つの繋がった一連の分析が完了します。これにより、ユーザーはプロンプトとその結果を通じて、より深い理解や考察を行うことができます。
なお、後プロンプトは最初のプロンプトの直後に実行が必要です。間に別の会話を行った場合、会話の流れが変わってしまう可能性があります。もちろん、後プロンプトの実行は任意となります。ユーザー自身の発想やニーズに応じて、さまざまな分析に活用されることが理想です。
会話分析の使用方法はこちらをご覧ください。
保存済プロンプト
一度実行したプロンプトは、保存することができます。実行プロンプトの横にある 💾 アイコンをクリックすると、登録のダイアログが表示され、保存ができます。保存したプロンプトはライブラリー一覧の最上段に表示され、「保存済プロンプト」として登録されます。
なお、現在の保存機能ではブラウザ内の保存領域を使用して保存されます。そのため、異なるブラウザやPCでは表示されません。作業環境を変更する場合はご注意ください。
アナトミーのプロンプトにはコメント機能が実装されています。行頭に “//” が付いた行はコメントとして扱われ、AIには送信されません。使い方やメモをプロンプト内に残しておくのに便利です。また、1行目がコメントの場合、プロンプトのタイトルとして認識されます。保存済みプロンプトを識別しやすくするため、1行目にはタイトルとして機能するコメントを入れておくことをおすすめします。
リファレンスの構成
| ID | Ver. | プロンプト識別公開ID | リファレンスバージョン |
| タイトル |
ライブラリー上の表示タイトル
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| プロンプト |
AIに渡される指示文
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| パラメータ |
指示文内で示す変数
|
| 後プロンプト |
プロンプトとセットの指示文。プロンプト実行後に自動入力される |
| 消費トークン |
実行で消費されるトークン量 想定値 プロンプト|後プロンプト |
| レスポンス |
実行に掛かる時間 想定値 プロンプト|後プロンプト |
パラメータとデフォルト値
パラメータはそれぞれのライブラリーのプロンプトに応じてあらかじめデフォルト値が指定されています。中にはサイトごとに変わる値(可変値)を持つパラメータもありますが、そうしたパラメータについては、アナトミーが自動的に適切な値を指定しています。
使用されるパラメータとその値について
- CV:ドメインレポートのサイトイベント・コンバージョンのメイン設定イベント
- 期間:(デフォルト期間) 6ヵ月(今月から過去6ヵ月)。エキスパート版・ダッシュボードPLUSでは、12カ月(今月から過去12ヵ月)
- パス: ドメインレポートの登録リストの上部から最大5つ
- クエリ:最初に登録された登録キーワードの内容
期間の表現
多くの場合、プロンプトではパラメータとしてデータ期間を指定します。実際の日付が5月15日であれば、一般的に「今月」は5月を指します。しかし、サイト分析においては、月末を過ぎるまで月次データは確定しません。そのため、「今月のデータ」という表現が、実質的には4月を指していると解釈されることがあります。
同様に、「先月」や「前月」といった表現も、分析の文脈では4月を意味するのか、あるいは3月なのかが曖昧になり、混乱を招いてしまいます。これは人間にとってもわかりにくいですが、AIにとっても同様です。このような表現の曖昧さによって、誤ったデータの取得や認識のズレが生じる可能性があります。
「最新月」といった表現を使うことで多少の混乱は軽減されますが、根本的な解決にはなりません。
こうした背景から、アナトミーのAI会話分析では、以下のルールで月の表現を定義しています。
- 「今月」=「最新月」=たとえば5月15日時点では「4月」
- 「先月」「前月」=5月15日時点では「3月」
AI会話分析をご利用の際は、この定義にしたがって、「今月」や「先月」といった表現をお使いください。
今月のPV概況を知る
今月(最新月)のPVの増減と、値の相対的な大きさを評価します。最も基本的な月次チェックであり、全てのサイトで有用です。シンプルなプロンプトでカスタマイズしやすい分析プロンプトです。
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今月のCV(コンバージョン)概況を知る
今月(最新月)のCVの増減と、値の相対的な大きさを評価します。プロモーション、EC、サービス提供、広告メディア等、キーイベントを設定・計測しているサイトで有用です。CVは、ドメインレポートでメインCVとなっているキーイベントが設定されます。
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今月のチャネルの増減一覧表を作る
今月と前月のチャネル毎のシンプルな増減表です。両月0のチャネルは除外されます。全てのサイトで有用な基本データです。
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指標やチャネルの期間合計値と目標進捗率を求める
主要指標の概況を一度に取得します。年間目標設定値があれば、その進捗度も計算します。サービス提供やプロモーション、ブログなど、アクセス数とCVが連動性の高いサイトで特に有用です。目標値など、基本的にカスタマイズして利用します。
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今年の検索累計の予想値を計算し目標と比較する
今年のこれまでの実績と月別の相対変動パターン表を使って、今年の残りの月での検索数を予測し、年間目標と比較する。
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特定URL、施策URLの週次速報値を得る
トップや施策ページでのPVとチャネルの動きを週次でチェックする。
前月と最新3週間の平均値と比較表をパスの数だけ作成する。
その表から動きの大きな指標を探し出しPVに及ぼした影響を解説します。
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今月データを週間に細分化して変則的な変化を調べる
今月の月内の動きで通常とは違う週を見付けます。通常PVは自然検索と上下が連動するので、連動していない週を判定することで、変則的な動きを発見する。そして、その週と前の週でのチャネルの変化をチェックして、変則的な動きの理由を見付けます。
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指標やチャネルの増減率の推移表を作る
最初の月を100とした指数化により、各指標の増減が明確に把握できます。
対応するグラフでは、最初の月を100となり、200が2倍(+100%)、50で半減(-50%)を示します。
指数化により、複数の値の大きさが異なる指標の両者の連動性や相関関係について把握しやすくなります。
PVの変動原因となったのチャネルの分析や、CVと関係するチャネルの分析が容易にできるようになります。
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流入をチャネルカテゴリに分類した推移表を作る
流入チャネルを独自に、「検索」・「検索以外の自然系」・「広告」・「その他」の4つに分類し、流入特性の全体感を把握します。ほとんどのサイトで有用な基本データです。グラフ対応です。
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流入チャネルの増加率の推移表を作る
流入チャネルのカテゴリ毎に、構成されている各チャネルの増減の中長期的な推移を最初の月を100とした指数計算して一覧表にします。
カテゴリを切り替えることで流入の詳細を網羅的に把握することができます。グラフ対応です。
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急増した広告分の平均ページ回遊数を推計する
急増した広告からのページ遷移数を、通常期との差分により、簡易的な計算で求めます。広告LPの評価の1つとして利用できます。1つ目のプロンプトで対象データの取得、2つ目のプロンプトで実際の計算を行います。なお、広告流入の増加月が定常期と大きな差がある場合に限り有効です。
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平均回遊数の変化に影響を与えたチャネルを調べる
平均回遊数の最大値と最小値におけるチャネルの流入数と組成を求め、その比較から、平均回遊数に影響を与えたと思われるチャネルを調査します。
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翌月のPV数を予測する
翌月(リアルな今月)のPV数を予測計算します。
既に週次データがある週のデータを基に平均値を計算し、残りの日数を単純に平均値で積算して翌月(リアルな今月)の予測値を計算します。
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複数パスにおける増減率の推移表を作る
サイトの構成単位での増減の中長期的な推移を最初の月を100とした指数計算して一覧表にします。
事前の準備として、ドメインレポートでディレクトリを登録する必要があります。
パラメータにはデフォルトで登録順に3つのパスが設定されます。グラフ対応です。
全サイトで有用ですが、HPやECなど多要素で構成されるサイトではより効果的です。
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サイト内でのパスの構成比率の推移表を作る
サイトの構成単位ごとの比率の中長期的な推移を一覧表にします。事前の準備として、ドメインレポートでディレクトリを登録する必要があります。パラメータにはデフォルトで登録順に3つのパスが設定されます。グラフ対応です。全サイトで有用ですが、ブログやサービスなど特性が単一なサイトではより効果的です。
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複数パスの指標を過去と比較する
複数パスに対して同一指標を用いて、今月のデータと過去のデータを同時に比較します。サイトのアクセス概況の詳細として、パス単位での概況を把握することができます。複数の構成要素を持つ全サイトで有用な基本データです。
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複数パスの指標を合算した推移表を作る
複数のパスにおける指標値を単純に合算し、その中長期的な推移を一覧表として表示します。合算表により、データが見やすくなり、新たな視点を得ることが可能となります。複数の記事ディレクトリの合算、複数サービス紹介の合算、同一製品カテゴリのカタログとECの合算などが、想定されます。
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サイト全体から特定パスの値を除いた指標の推移表を作る
サイト全体から特定パスの指標値を減算した中長期的な表を作ります。サービスサイトで会員専用パスの減算、ECで広告LPパスの減算、企業サイトからブログ記事の減算などが、想定されます。
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急激な数値変化を週次とパスに分解して調べる
最新5週間の指定指標について、パス毎に前週からの増減率を計算した表を作る。
表から変化の大きかった3つの時期・場所を特定して詳しく解説します。
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指定クエリのバリエーションを集計した推移表を作る
指定クエリのバリエーションのクエリーを集計して、推移表にします。
2単語では、全パターンを、3単語以上では組み合わせのバリエーションまでを集計します。
表には、順位、クリック数、表示数、CTR、検索ボリューム、表示率を含みます。
順位は表示数で重みづけされて再計算します。
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複数のクエリの特定指標の推移表を作る
複数の指定クエリを1つの指標についての推移表にします。
複数のクエリを1つのグラフに載せて比較できます。
類似語や、同時期にリリースしたブログ、複数の指名ワードなどの比較に利用します。
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複数クエリの指標をマージする
複数のクエリを1つのデータにまとめます。表示数やクリック数は合算し、順位や、CTRなどは再計算します。検索意図が似たものを集めて総合的な評価を可能にします。名称や事象・物等、複数の呼び名・文字種。近接・広域地域(港区、中央区、東京)名称などを想定しています。
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SEO強化クエリを探す①少クリック
少ないがクリックはあり、表示回数が多いクエリを探します。ボリュームから伸びしろが大きいか、順位とSERPから実現可能性を考察します。
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SEO強化クエリを探す②中位クエリ
表示回数が一定あり、順位がTOP10に入っていない栗を探します。TOP10に入れる可能性をSERPから考察します。
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